覇王ときどき革命

中国・清末民初のお話など

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

獅子の生命

張作霖を父に持つ奉天軍閥の御曹司・張学良は、20世紀初年の1901年に生まれ、21世紀初年の2001年に没した。歴史的意義という点でいえば、その生涯のハイライトは、後に中国大陸を赤く染める共産党を死地から救った1936年12月の西安事件だ…

覇王の揺りかご

成長を競う中国の各地方都市は、巨額のカネが動くプロジェクトをやりたがる。歴史、少数民族、映画、自然など、ご当地の売り物を題材にしたテーマパークは、近年、いたるところにできた。本格派からキテレツランドまで百花繚乱、少々のことでは驚かない。だ…

贄(にえ)の街

死線をくぐりぬけ、運良く生き残った兵士たちの前に、占領したばかりの街が、褒美の贄となって身を横たえている。 半ば焦土になっていても構わない。巻き貝のように門を固く閉ざし、息をこらした商店や民家には、金が、財が、食い物が、酒がある。女が隠れて…

ベストイレブン+1

「覇王と革命」のカバーに、軍閥の時代を代表する11人の名を載せた。時代の扉を開いた袁世凱に始まり、安徽系の段祺瑞・徐樹錚、直隷系の馮国璋・呉佩孚、奉天系の張作霖--と北の三大軍閥が続き、南北間で激しく動いた馮玉祥をはさんで、南の雄が並ぶ。…