覇王ときどき革命

中国・清末民初のお話など

2018-01-01から1年間の記事一覧

音読みの森

中国に関する文章を書いていて、ひどく悩ましいのは、人名の読み方を示すルビだ。 「李白」などという名前は、本当にありがたい。ほとんどの日本人が、迷わず「りはく」と読む。 では、「光緒帝」はどうか。「こうしょてい」とも、「こうちょてい」とも読め…

「同時代」の罠

歴史を書くとき、同時代の資料ほど頼りになるものはない。同じ時を生きた人々の間近な見聞、場合によっては、当事者の実体験の記録であるため、話が具体的で、実に面白い。文章の巧拙とは別次元の素材の輝きを放ってもいる。 例えば、『覇王と革命』で、19…

蛇足(掲載写真について)

古い記事に、のんびりと写真を付けています。 掲載写真について、少しだけ説明させていただきます。 ▽著作権等の面倒を避けるため、掲載写真は、すべて自分で撮影したものにします(下手なものだけになりますが)。 ▽住宅などの敷地内の写真は、住んでいる方…

光園の詩人

十年ほど前だろうか、『覇王と革命』の取材で来たときには、不動産業者が入居しており、中に入れなかった。 ところが、先日再び訪れると、地元の愛国主義教育基地に変わっており、一般公開されていた。 北京の西南に位置する河北省保定の「光園」、曹錕の旧…